2016-07-10    イデアル    環    可換環    整数環    倍数    整数  

イデアルの定義と例

定義

$R$は可換環とします。

$R$の部分集合$I$は、$R$の加法に関して群であるとします。

$R$の任意の要素$r$と、$I$の任意の要素$a$について、$ra$$I$の要素となるとき、$I$をイデアルと呼びます。

$$r \in R, a \in I \Longrightarrow ra \in I$$

$R$として整数環$\mathbb Z$を考えたとき、イデアル$I$にはどんなものがあるか、例を一つ作ってみましょう。

たとえば、$3$$I$の要素であるとしたとき何が起きるでしょうか。$I$$\mathbb Z$の加法に関して群である必要がありますから、$I$$3$の倍数をすべて要素に持つことになります。

では仮に、$I$を「$3$の倍数全体の集合」に等しいとしてみると、$I$はイデアルになるでしょうか。まず、$3$の倍数全体の集合は$\mathbb Z$の加法に関して群になっていますから、その点については大丈夫。では、$ra$$I$の要素になるという点はどうでしょう。

それも大丈夫です。なぜなら、$\mathbb Z$の任意の要素(つまり整数)と、$I$の任意の要素$a$(つまり$3$の倍数)を掛けた$ra$$I$の要素(つまり$3$の倍数)になっているからです。

したがって、$I$$3$の倍数全体の集合としたとき、$I$は確かに整数環$\mathbb Z$のイデアルとなっています。


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